コミュニケーションフォーラム恵泉会
ホームへ戻る活動内容紹介ネットコラム講師紹介出版物紹介みむmemo
ホームネットコラム目次>第6回正直で素直な子供
第6回:正直で素直な子供

−正直で素直な子供−


 小学校4年生の時お絵描きの時間でした。

 「さあ今日は先日の、修学旅行の思い出を描きましょう。」

 これは私の66年前のお話です。私はその当時札幌の大通小学校4年生でした。修学旅行は定山渓に行きました。みんなで楽しく泳いだのです。プールの傍で立って私たちを監督しておられたのが校長先生でした。私はそのことを絵に描くことにして描き始めました。校長先生の頭の色を何色にしていいのか解らないのです。担任の安部先生に聞こうと思いました。

 「先生 校長先生の頭の色は何色にしたらいいのですか。」

 安部先生は、突然、笑い出しました。そして、おっしゃいました。

「頭だから黒にしたら。」

 私は納得できません。校長先生の頭には黒い髪の毛は一本もありません。卵のようにつるつるしていました。私は確かめるために校長室へ行きました。突然入って来た私をみて、何か用事かとお聞きになった校長先生の言葉にも答えないで、じっと先生の頭を見ました。

 「あっ、解った。」

 私はとんで教室へもどりまた描きました。全部頭も顔も肌の色です。

 「先生、校長先生の頭は肌色だったよ。」

 安部先生は、その絵を見ながら、おっしゃったのです。

 「あんたは、本当に正直で素直ないい子ね。」

 私の人生で褒められた言葉で多いのが正直、と素直です。考えてみるとこの幼い時の安部先生の一言が私の長所を育ててくださったと思います。褒められて、初めてよいことなのだと認識されるのです。何をしても、褒められることも、叱られることも無いならば、子どもは、物事の善悪を知ることは出来ないのではないでしょうか。思い出の一つです。




恵泉会事務局
〒658-0003 兵庫県神戸市東灘区本山北町5丁目8番22号
TEL/FAX:078-452-4874
E-mail:


注意:当ホームページは、恵泉会によって、制作、管理、運営されております。
よって、内容、画像などを権利者に無断で複製、改変、第三者への譲渡、販売、頒布など、行うことを固く禁止致します。
Keisenkai 2004-2006 All rights reserved.